無水調理鍋でも簡単!たけのこのあく抜き方法
普段煮物や炊き込みご飯、メンマなど様々な料理に使用されているたけのこですが、いちから茹でて食べた事のある人は中々少数派。その理由として、たけのこは旬の食材であり、スーパーなど市場に出回る時期が短い事、さらにあく抜き作業が面倒な事があげられます。市場で見かけても中々手が出せない、そういった方へ、実は以外と簡単にできてしまうたけのこのあく抜き方法をご紹介していきます 。
↓大きなたけのこも丸々!旨味を逃がさないPAPILLON↓
たけのこのあく抜きを簡単時短に!無水調理鍋で美味しく茹でるポイント4つ
買ったらすぐに茹でる!鮮度が命のたけのこ
たけのこは鮮度が命の食材です。普段水煮を購入されている方は、生のたけのこのえぐみを経験されたことがないかもしれませんね。
たけのこに含まれているチロシンと言うアミノ酸、これが酵素の働きでホモゲンチジン酸というえぐみ成分に変化します。
たけのこは採ってから時間がたつと酵素の働きがどんどん進み、えぐみが強くなってしまうのです。
その為購入したらすぐに茹でていきましょう。
固い皮と汚れた皮だけを剥いて旨味を逃がさない
たけのこの皮を全部剥いてしまうと、あく抜きをしている最中にたけのこ本来の旨味成分が逃げやすくなってしまいます。
その為、皮を付けたまま茹でるのがおすすめ。剥くのは土や泥が付いていて固い皮のみにしましょう。
また、えぐみが一番強いとされる先端部分を切り落とすこともポイントです。
水からじっくり茹でることでアクをしっかり出す
食材を茹でる時にほうれん草など沸騰したお湯から野菜もありますが、たけのこは水から茹でてしまって大丈夫。
できるだけ他のたけのこと重ならない様にいれ、たっぷりの水で茹でていきましょう。
たけのこはあく抜きは必須
たけのこは収穫直後からあくが増していく食材です。
そして、このあくは「えぐみ」として味に大きく影響します。
えぐみがあると苦みや渋みといった舌を刺激するような風味になり、たけのこのおいしさが半減してしまいます。
そこで必要なのがあく抜き。じっくりと下茹でする事によってえぐみの元となるあくが抜け、美味しく食べることができます。
米ぬかや米のとぎ汁、重曹に含まれるカルシウムがシュウ酸と結び付くことであくを減らす効果が期待できます。
またえぐみの成分ホモゲンチジン酸は酸性ですが、米ぬかなどアルカリ性を加える事で取り除く事が可能です。
たけのこの基本のあく抜き方法
米ぬかを使うあく抜き方法
一般的なのは米ぬかを使用する方法です。
たけのこを購入すると一緒に米ぬかがセットで売っている場合もあります。
その場合は是非米ぬかを使用してあく抜きをしてみましょう。
【用意する物】
・たけのこ
・米ぬか
・タカの爪
1.たけのこの汚れている皮と固い皮を剥き(外側の3-4枚)、水で全体を洗う。皮の表面は細かい毛が生えており触るとチクチクするので気になる場合はビニール手袋などを使って作業してください。
2.根元の固い部分を切り落とし先端も3cm程斜めに切り落とす。たけのこの先端部分は殆どが皮であくが多く含まれているので必ず除去をする。
3.先端を切り落としたら、皮に縦に切り込みを入れていく。繊維に沿って上は深めに、下は浅めに切り込みを入れる。
4.たけのこを無水料理鍋に入れ、隠れる位の水と米ぬかを入れて中火にかけ、沸騰したら落とし蓋(今回はキッチンペーパー)と蓋をし弱火で30分~1時間ほど茹でる。*茹で時間はたけの大きさによって異なるので目安としてください。(たけのこの長さ15cm:30分、30cm:45-60分程度)
5.竹串やお箸でさして軟らかくなっていれば火を止めてそのまま粗熱を取る。
6.完全に冷めてから水でしっかりと洗い流し残っている皮を剥いて、根元のぼつぼつした部分を切り落としたら完成。
*タカの爪はなくてもいいという節と、入れる事で殺菌作用及び、ぬか床の臭さを軽減する効果が期待できるという節もあるので、お好みに応じて使用してください。
重曹や米のとぎ汁でもあく抜きOK
米ぬか以外でもたけのこのあく抜きをする方法があります。
今回はお手軽な重曹を使う方法をご紹介。重曹を使うと米ぬかよりも洗い物が楽に済みます。
【用意する物】
たけのこ・・・1本
重曹・・・水1Lに対し小さじ1杯
1-3.米ぬかで行なう1-3の手順と一緒。
4.無水調理鍋にたけのこを入れ、たけのこがしっかり浸かるくらいの水を入れる。水の量に併せて重曹を入れ中火にかける。沸騰したら弱火にして落とし、落とし蓋と蓋をして30分~1時間ほど茹でる。
5.竹串やお箸でさして軟らかくなっていれば火を止めてそのまま粗熱をとる。
6.完全に冷めてからたけのこを取り出し、水洗いして皮を剥き根元のぼつぼつした部分を切り落として完成。
【重曹であく抜きをする場合の注意点】
米ぬかであく抜きをする場合と比較して。重曹であく抜きをする場合、重曹の作用により、たけのこの皮の色が抜け落ち、たけのこの表面(茎の部分)が黒ずみ易いです。
あく抜きはしっかりできますのでご安心ください。
もし見た目が気になる場合は色が染み込んだ部分を切り落とせば問題ありません。
右:米ぬか、左:重曹
茹でたたけのこの保存方法と日持ち
冷蔵保存の場合
【水につけて冷蔵保存】
保存は水に付けた状態で冷蔵庫で1週間を目安につかい切りましょう。
また、水は1-2日置きに変えていくとよいでしょう。
長く保存する程風味が抜けて歯ごたえも落ちますのでできるだけ早めに食べきるのが鉄則です。
【塩漬けして冷蔵保存】
また、冷蔵保存の場合たけのこの表面に塩をまぶす塩漬けの方法もあります。
塩漬けの場合、あく抜きたけのこに対して、塩の量はたけのこを多く量が目安(たけのこ500gに対して塩100~150g程度)。
薄く切ったたけのこの水分を切り、ジップロックに入れてたけのこの表面を覆う量の塩をふり、もみこみます。
冷蔵庫に一晩置いて出てきた汁を捨てたら更に塩を(最初の1/4程度量)まぶし、冷蔵保存しましょう。
なお、使用する場合は半日~2日程度の塩抜きが必要となりますので、前日にたけのこの塩を洗い流し、たっぷり水を貼ったボウルにいれ水を2-3回変えながら半日置いた上で使用してください。
【補足】
今回のこの塩抜きたけのこで、たけのこの天ぷらを作りました。
2日間の塩抜きをしましたが、それでも思った以上にしょっぱく感じましたので、旬のたけのこをベストな状態で味わっていただくためにも水に浸しての保存で1週間以内に食べきることをお勧めいたします。
冷凍保存の場合
【だし汁と一緒に冷凍保存】
たけのこが大量に手に入ってすぐに使い切れなそうにない場合は冷凍で保存が可能です。
たけのこは繊維質が多いため、解凍する時に水分が抜けてスカスカになりせっかくの食感が損なわれてしまいます。
たけのこを冷凍保存する場合は「縦に走っている繊維を断つように切る(半月切りやイチョウ切り)こと」と「水分と一緒に保存すること」の2つを意識しましょう。
【砂糖漬けして冷凍保存】
また、冷凍時のスカスカを防止する方法として砂糖漬けする方法があります。
砂糖漬けの場合、たけのこ500gに対して大さじ2の砂糖が目安。水分をとったたけのこに砂糖をまぶして、だし汁に漬ける際と同様に、冷凍用保存袋に入れて凍らせましょう。
解凍後、砂糖の甘さは殆ど気になりませんが、気になる場合は水でサッと洗い流してから使用してください。煮物など砂糖を使う料理に使用するとおすすめです。
たけのこは無水調理鍋で簡単・美味しくあく抜き
今回は軽量の無水調理鍋PAPILLON28cmとオーバル型の31cmであく抜きを行ないました。
どんなお鍋があく抜きに向いているのかという事ですが、あく抜きをするには大量の水を使用するので軽量であると嬉しいですね。
またそれなりに深さや大きさがある事もしっかりあく抜きをする上では必要となってきますので、軽量且つサイズの大きい物が使い易いと思います。
小さなお鍋であく抜きをすると上手にあく抜きができず、たけのこ本来の旨味が損なわれてしまう可能性がありますので、ゆったりサイズのお鍋を利用しましょう。
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