食品添加物は本当に危険?その理由とは
食品添加物に関する情報は今はネット上であふれています。
あなたは食品添加物と聞いてどのようなイメージを抱きますか?
おそらく「食品添加物は危険」と大半の人がネガティブなイメージを抱いているのではないでしょうか。
とはいっても、今やお店で売っているほとんどの商品に食品添加物は使われているという現状があり、日常生活を送っていくうえで避けては通れない物質ともいえるでしょう。
そこで今回は食品添加物について使われている役割、またその危険性やメリットについても知って頂き、食品添加物との付き合い方を考えて頂けたらと思います。
そもそも食品添加物とは?
日本では食品を加工・保存・着色するときに使用する、調味料・保存料・着色料などすべて添加物と呼ばれています。
そしてその安全性と有効性を科学的に評価され、厚生労働省が認めた物を「食品添加物」として使用する事ができます。
食品衛生法で、次のように定められています。
【『食品添加物』は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的使用されるもの】
引用元:食品添加物(厚生労働省)
これまでの法律では合成添加物のみが食品添加物に指定されていたのですが、法改正により、天然・合成関係なく食品添加物をして認められるようになりました。
ここで、「ん?そうなの?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
食品添加物と聞くと、すべてが合成されたものであり、「合成=悪」、「天然=善」というような考え方をしている方にとっては少し食品添加物の見方が変わるかもしれません。
食品添加物はなぜ生まれたの?
昔から人間は、食品をより長持ちさせたり、おいしくしたり、製造するためにはどうしたらよいか試行錯誤してきました。
例えば肉を天日で干したり煙でいぶす、また膿の近くでは塩漬けするという方法も昔から使われていた人間の知恵です。
こうした食生活の工夫の中から生まれてきたのが食品添加物になります。
中国から日本に伝えられた豆腐ですが、この豆腐を固めるためには「にがり」を使用します。
実はこのにがりは1000年以上も前から利用されている添加物の一つで、今もなお使われているものなのです。
また、中華麺を作るときに使われる「かんすい」も添加物ですが、中華麺のコシ、色、風味を出すために欠かせません。
こんにゃくを作るときの「消石灰」も欠かせない添加物です。
日本では小豆、くちなしなどの色素が食品に彩りを添えるために使われ、ヨーロッパやインドでもサフランやターメリックなどが食品に香を付けたり彩りを添えてきました。
食品添加物が加わる事で品質や味を一定に保ち長く保存することが可能となります。
生活に求められる食品添加物
私たちが日ごろ手にする食品にはさまざまな種類の食品添加物が含まれています。
日本で使用が認められている食品添加物には、指定添加物、既存添加物、天然香料、一般飲食物添加物があり、実に800種類以上の添加物があります。
Ph調整剤、酸化防止剤、調味料(アミノ酸等)などの添加物が表示されている食品が多いと不安を感じる方もいるでしょう。
しかし忙しい現代において、食べたいものを食べたい時にすぐ購入できることばかりではないことも事実。
これ食べたいなと思う食品があれば、前もって購入し、数日後あるいは数週間後に使用するという方も多いのではないでしょうか。
「保存性がよく、おいしさや見た目を向上させる食品」は消費者に喜ばれています。
消費者に喜ばれればメーカーにとっても低コストで同じ品質を保てる食品添加物は魅力でしょう。
消費者とメーカー双方のメリットが合致したため、食品添加物の使用機会が増加した要因です。
食品添加物は危険であるという認識だけ持っていると怖くなってしまいますが、先に述べたように食品添加物は安全性について、食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なう恐れのない場合に限って、成分の企画や使用の基準を定めたうえで使用を認められています。
食品添加物が危険と言われる理由
ではなぜ食品添加物はどちらかというとネガティブにとらえられており、いわゆる危険とされているのでしょう。
それは厚生労働省が食品添加物を認可しているとはいえ、添加物が体内に入ったときに発生する活性酸素は健康に被害を与える可能性があると言われているからです。
特に複数の添加物を摂取する事による影響(複合影響)については「現段階では国際的に評価手法として確立したものがなく、検討段階にある(厚生労働省)」とされています。
実際、日本で認可されていても、海外で使用が禁止されている食品添加物(トランス脂肪酸やたんぱく加水分解物など)があるのも事実です。
安全性が100%とは言えない事が「食品添加物が危険」と言われる理由なのです。
また、添加物を摂り過ぎると、味覚の不調や腸内環境の悪化によるアレルギーなどのリスクが高まるとも言われています。
添加物を加えることで旨味や風味がアップしますが、本来の味や薄味などがわかりづらくなる懸念があります。
特に味覚が発達段階である子供の頃からこういった添加物を含む食材を食べ続ける事により、濃い味を好むようになった結果、偏食に繋がる事も示唆されています。さらに生活習慣病に繋がるリスクも高まります。
筆者は天然の昆布のだしと、その旨味成分を抽出したとされるだし、いわゆる添加物に漬け込んだ魚の切り身を食べ比べた事がありますが、全くの別物でやはり抽出した旨味成分(食品添加物)はつく出された味だと感じました。
ですが、今や一般で売られている食材にはほとんど添加物が加わっており、特に小さい頃から添加物が入った食材ばかりを食べている方は、もはやどちらが自然の味なのか区別することすら難しくなっているのかもしれません。
食品添加物の安全は量で決まる
安全を守るためには、食品添加物の量が重要になってきます。
例のひとつとして、私たちが毎日調味料として使っている塩を見てみましょう。
現在日本人の食事摂取基準(2020年版)では1日の目標塩分摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満/日とされています。
食塩の摂取量が増える事で、高血圧や心疾患のリスクが高まるため、摂取量の減少が求められています。どんな食品でもたくさん摂れば毒となり、量が少なければ悪影響はなくその摂取する量で安全かどうかが決まります。
では安全な量はどのように決めているのでしょうか。
国内で使用されている添加物は科学的に評価が行われ安全性が管理されています。
例えば、一生食べ続けたとしても健康に悪影響がないと認められた一日あたりの摂取量は、「一日摂取許容量(ADI)」として定められています。
そしてその一日摂取許容量をもとにして食品ごとにどの添加物をどれだけ使用できるかといった使用基準が設けられています。
そのため、例えばソーセージやハムを毎日たべたとしても適量であれば添加物の危険性を過度に心配する必要はないと言えます。
腸内環境を悪化しやすい食品添加物
ただ、先にのべたように、たくさん摂ることで腸内環境を悪化させるリスクがあるということは念頭に置いておいた方がいいかもしれません。
例えば人工甘味料のひとつ、アセルスファムカリウムを1日許容摂取量(ADI)の2倍とったマウスは、1日摂取許容量である母マウスと比べ代謝変化が非常に大きかったという結果があります。
さらに子マウスの肝機能も影響を受け、血液中の毒素を分解する働きは衰え、腸内の細菌代謝物が劇的に変化したとの報告があります。
これはアセルスファムカリウムを許容量以上に摂取したいことによって腸内環境が変化したことが考えられ、これにより2型糖尿病や肥満に類似し、インスリン分泌、炎症、腸内細菌の変化を引き起こす糖の影響が拡大し、脂肪の蓄積を促し、2型糖尿病を誘発する事が認められたとの研究結果もあるようです。
参考資料:Frontiers in Microbiology 2019年6月:本当に危ない人工甘味料(その3) |くにちか内科クリニック (kunichika-naika.com)
このように食品中にいくら安全な量の食品添加物が入っていたとしても、それを食べる私たちが食品添加物を有した食品に偏るような生活を送っていた場合、はやり腸内環境への影響は気になるところです。
腸内フローラには約1000種類の細菌が存在しており健康維持に重要な役割を果たしています。
中でも、その腸内フローラのバランスを崩し、消化器系の健康問題を引き起こす可能性があるとされている食品添加物を以下に示します。
- 亜硝酸ナトリウム(発色剤)
- アスパルテーム(合成甘味料)
- アセスルファムK(合成甘味料)
- 赤色3号、赤色102号、黄色5号、青色1号、青色2号(合成着色料)
- 安息香酸ナトリウム
- ソルビン酸カリウム(合成保存料)
- OPP、TBZ(防カビ剤)
- 臭素酸カリウム(パン生地改良剤)
できるだけ危険な食品添加物を減らす工夫
ここでは食品添加物をできるだけ避けたり摂取を控えたりする方法をお話ししていきます。
食品表示や添加物を確認する
まず一番は買い物をする際に食品表示、いわばパッケージに必ず目を通すようにすることです。
パッケージに記載されている原材料表示は、重量の割合が多いものから順に記載されており、「/」のあとに添加物が表示されていますので比較的わかりやすいです。
そして普段食べている食材にびっくりするくらい食品添加物が使われている事が確認できるかと思います。
こんな物にも入っていたのかと思う事もあるでしょう。
是非購入時にはパッケージを確認する癖をつけてみてください。
食品添加物の多い食品は避ける
日常的に体に食品添加物を入れない為に、特に味噌、醤油、みりん、お酢など毎日の調理に使う調味料など使用頻度が高いもの、常に常備している物から見直すようにしていきましょう。
また、ハムやベーコン、カップ麺、スナック菓子、清涼飲料水やアルコールなど頻繁に購入する事のある方はこれらにも注意が必要です。
これらをすべて購入しないという選択をするわけにはいかないと思いますので、選べる時は無添加の物、食品添加物の少ない物をなるべくチョイスするなどして、少しでも食品添加物の摂取頻度、量を抑えられるといいですね。
可能な物は湯通しする
食品添加物の入っている食材を購入しても、そのまま食べるより、湯通しすることで食品添加物を洗い流し、実際の摂取量を減らす事が可能です。
ハムやベーコン、そしてソーセージなど加工品を利用する場合、
「そのまま食べるのであれば1分ほど湯通しする」
「かまぼこやちくわは熱湯にくぐらせる」
「インスタントラーメンは茹でたら茹でこぼす」
「炒め物やスープに使用するのであれば下茹でする」
「パンはトーストする事で臭素酸カリウムを無毒化する」
「漬物の汁は捨て、切り分け水にさらす」など、
ひと手間かけるだけでかなりの添加物を除去する事ができます。
食品添加物を正しく理解して安心安全な食生活を送ろう
日常生活を送っていく中で食品添加物を全くとらない事はほぼ不可能です。
今回食品添加物は危険なのかどうか、そしてその理由も述べてきました。
極端な食品添加物ばかりの生活にならなければ、やみくもに怖がる必要がない事をわかって頂けたかと思いますが、食品添加物に関しては正しい情報をいかに入手していくかが重要です。
しかしながら、情報収取や実際の摂取方法について過敏になり過ぎず冷静さを保つことも大切。
やみくもに食品添加物を恐れる必要はありませんが、だからと言って不用心であることもお勧めはできません。
大切なのは正しい知識と共にバランスのとれた食生活ができるかどうかです。自分でしっかり判断して、食品添加物と付き合いましょう。
食品と共にこだわりたい調理器具
こんな風に食品添加物との付き合い方を見直していただけましたら、是非食品と共に調理器具にもこだわっていきたいところです。
有害物質ゼロで体に安心な素材で作られているベルギー発無水調理鍋PAPILLONは軽量で後片付けも楽々。
弱火~中火で調理ができ、炒め物から煮物まで幅広く使っていただけます。
焦げ付かない素材でできているので汚れも水と中性洗剤でさっと洗い流すことができます。
PAPILLONは24cm、28cm、そして31cmのオーバル型の3サイズ。数量限定で好評発売中です。
↓↓数量限定!有害物質ゼロの便利な軽量鍋↓↓